タイトーからファミコンソフトの伝説的クソゲー「たけしの挑戦状」が復活することが発表された。
https://japan.cnet.com/article/35099103/
本作は当時ファミコンに夢中になっていたビートたけしの「今までにない独創的な発想を入れたい」という意図が反映され、数々の斬新な内容が盛り込まれたクソゲーである。サラリーマンである主人公がある島に眠っているという財宝を探しに行く。
グランドセフトオートの起源
主人公は薄汚れた町並みの中に住む世帯持ちのしがないサラリーマンである。台詞は汚い言葉遣いが多い。店の看板は極道的な内容で、路上にはヤクザが蔓延り、否応なしに主人公に殴りかかってくる(また、これを逆に攻撃して倒すこともできる。これに限らず、敵味方なくすべての登場人物を殴ることもできる)。日本にいる時はテキーラを飲むこと、ひんたぼ島では宿泊することによって体力が回復する。
宝探しの前の身辺整理
ふとしたことから宝探しの情報を聞き出し、本格的な宝探しに行くためには、まず身の周りのしがらみを取り払い、周到な準備をする必要がある。「離婚届を出す」「退職届を出す」「恩人を倒す」「カルチャークラブで技能を修得する」などがこれである。
攻略不可能な操作の数々
他にも「パチンコの最中にIIコントローラーのマイクで叫ぶ」「宝の地図を出す際に『5分経過後から10分経過する前にIIコントローラのマイクに向かって叫ぶ』か『1時間待つ』」など通常では思い付き難い操作が要求される。
攻略本出版社の担当者が死ぬ
パスワードなどのゲームクリアに必要な情報が解析本(攻略本)以外の形でもリークされていた。しかし、インターネットなど普及していない当時では、そのリーク情報も限られた範囲にしか伝わらなかったようである。
当時本作の攻略本を制作した太田出版には、「攻略本を読んでも解けない」との苦情電話が、問い合わせのものと合わせて一日400件も殺到したという。対応に追われ辟易した当時の編集者は、「担当者は死にました」と虚偽の回答をしていたそうである。1冊目がほとんど攻略本として役に立たなかったことから「攻略本の攻略本」として2冊目が出版される。この本の後書きで、たけしが「これで解けないからといって、間違っても傘と消火器を持って太田出版に殴りこまないように」と自らが起こしたフライデー襲撃事件をネタにしたコメントを書いている。
パンチ2万回の裏技
オープニング画面でパンチを2万回繰り出せば(約1時間必要)エンディング直前の状態からスタートし、エンディングを見られるようにもなっている。
そして伝説へ・・・
雑誌『ファミコン通信』でのクソゲーランキングでも1位を獲得しており、雑誌『ゲーム批評』やクソゲーを取り上げた書籍などでクソゲーの代表格とされることが多い。
2007年の東京ゲームショウの「レトロゲーム・アワード2007」では「ゲーム秘宝館・殿堂入りゲーム」となる。また、不条理さは意図的に組み込まれたものであり、現在では「北野映画に通じるところがある」「早すぎたグランド・セフト・オート」など、ゲーム内容を再評価する声もある。
関係者が語ったところによると、売上はおよそ80万本と当時の『ドラゴンクエスト』並の売り上げを記録したという。
本人は連行された
本作の発売前日に、たけしおよびたけし軍団による「フライデー襲撃事件」が発生。本作は予定通り発売されたが、放送されていたテレビCMは打ち切られた。